2013年3月11日月曜日

Breathless !

Team,

 今、シドニーの滞在先のホテルロビーで書いている。昨日の朝にシドニー・キングスフォード・スミス国際空港へ到着した。首都空港ではないので、あっけなく小さい。でも、以前に食べ物はスナックと言えどもまったく持ち込めなかった(機内で出るおかき等のスナック類もだめ。カロリーメイトも没収された)経験があるので、一切フード&ドリンクは入国の際には持っていなかった。

 シドニーは空港からシティレールと呼ばれる便利な交通機関があるが、僕は実は用心深いので、駅から離れたところにあるホテルの場合は、シャトルバスなどを使って空港からホテルまで送ってもらっている。これは、メトロで怖い経験をしたことがあるからだ。いくら治安がいいと言われても、日本の感覚で考えてはいけないだろう。

 アーリーチェックインをリクエストしていた、ダーリングハーバー近くのFour Points by Sheraton Darling Harvour は、実に丁寧ですでに部屋が用意されていた上に、ハーバービューにアップグレードしてくれた。これで朝食がインクルードならば言う事ないんだけれど。

一休みして、ダーリングハーバーからフェリーで、サーキュラーキーまで行った。天気がとっても良く、空が高く青い。フェリーから眺める景色は決して日本にはないもので、シドニーのシンボルである巨大なハーバーブリッジや、世界遺産にも登録されているシドニーオペラハウスの眺めといったら、それは本当にブレスレスな美しさだった。人工物がこれほどまでに、と思うほどに。

 それは、約30分ほどのガイドツアーで明らかになる。写真撮影はNGだったが、コンサートホールの中にも案内してもらった。4,000人を呑み込むというから、満席で2008席の札幌コンサートホールKitaraよりいかに大きいか想像して頂けるだろう。ホールの高さも半端ではない。残響2.0秒。これはオペラハウスには合わないだろうと尋ねてみると、やはりシドニー交響楽団のために作られたホールとのことだった。Kitaraと同じく、大きなパイプオルガンがある。完成まで10年、調律で2年かかったそうだ。肝心のオペラハウスは、ガウディのサグラダファミリア教会のように、まだ未完成だとは知らなかった。当初予算700万ドルが、4,000万ドルになってしまったそうだが、まだ建設しているとは知らなかった。とんでもないプロジェクトだ。なので、このオペラハウスのあらゆる演目のチケットを買う時に、最初だけだが寄付が必要なのだそうだ。僕もささやかながら年間10豪ドルというドネーション会員になった。

 近くのバーでパニーニに地元のシャルドネを合わせて楽しんだ。その後、午後5時からヨハン・サザーランド・シアターで行われた「The Great Opera Hits」という、まぁオペラのいいとこ取りのプログラムを堪能した。本当に素晴しくて、お決まりのアンコールの選曲もセンスがあり、観客はスタンディングオベーションでファンタスティックな歌手たちに惜しみない拍手を送っていた。オペラハウスを出ると午後7時だったけれど、まだまだ明るい。

 これならまだ町歩きは出来るかもと、フェリーでダーリングハーバーに戻ってきたら、もう日没間際だった。ホテルのすぐ前にある、いわゆるコンビニは実に怪しく、いつ強盗に襲われてもおかしくないような毳々しいネオンライトを光らせている。もうこれは、高くてもいいから、ホテルのバーで喉を冷やすしかない。

 24時迄空いている11階にある灯りがともったハーバーを望むバーで、僕は地ビールを頼んだ。バーテンダーはとっても喜んでくれたようで、どのくらい飲むのか、と聞いて来る。こういうところはまさに英国仕込み、いやこの国は英連邦だった。ガイドブックで覚えたばかりの英語で、僕はこう答えた。

Schooner, please.

 日本で言えば中ジョッキと大ジョッキの間くらいだろうか。ホップの苦みがほどよく効いた、日本では飲んだことのない味わいが、ほどよく疲れた体に染み渡った。

シドニーはいい街だ。初日はてんこ盛りだったが無事終了。心配したワイフが2度携帯をかけてきたが、心配無用。英語圏には自信あり、なんてね。

もう1978年から80年になるがアメリカで、多分一生で一番勉強した。
たとえ昔取った杵柄でったとしても、僕のわずかばかりの青春の勲章なのだ。



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