今、人間ドックのためさるクリニックの部屋でこれを書いている。明日朝に、毎年の儀式のように胃カメラを呑み、「慢性胃炎」と診断される。そう、もう10年もそういう日々が続いている。
KYBERという国産初のクラウドノートをご存知だろうか?詳しくは検索して頂きたいが、僕にとっては、このノートというには、あまりにUIが悪いと思えることが、最大のメリットになっている。
FURANOにいたと書いた。そこにあるM電器に閉店間際に駆け込み、ICレコーダーを買った。もうiPhone3GS時代から使っているHT Recorderという編集も出来る優れもののアプリだったが、僕の要求水準に耐えられなくなったからだ。つまり、僕はいま独り言の塊であり、妻からも「くわばらさん」(つまり近づきたくない)と言われるほどNUTSだ。
ICレコーダーには別売りだがマイクロフォンが付けられる。そして、音声自動認識にしておくと、しゃべれば勝手に録音する。4Gを内部メモリーに実装しているらしいが、それでは足りない(つまり、消すつもりが無いから)とマイクロSDカードの最大容量である16Gを買って、付け足した。つまり合計20Gである。音声ファイルが標準的にどこくらい食うのかは正直知らない。だが、最低でも30分は独り言状態になる。つまり、神憑るのだ。
それは、妻でなくても「くわばらさん」だろう。
だが、僕はより「本質」的な手段も併用することにした。言葉は、つまり音声は自分自身の耳で聴くので、「言語化」され、つまりオーラルデータとなって脳に刷り込まれる。英文を声に出して読めとは、そういうことだ。2足歩行になった人は「手」を無限にスケーラブルにした。「手」と、つまり書くという行為、さらに自分の書く文字をヴィジュアル化しつつ、音に出して「言語」としても刻む。これは効かないはずがない。
どんなところでも、書ける。それがKYBERのサイズの秘密だと思うのだ。決してクラウドに上げたりしなくてもいいと思う。KYBERの凄さはぜひ検索して調べて欲しい。実に「本質」的に美しいノートでもある。
僕はいま、なにがより「本質」なのかを考え続けている。問い続けている。WHY? と。WHY? WHY? WHY? Simon Sinekも言っている。人はWHYに動かされる、と。
普遍性ではない。普遍性は時代や権力者によって変わる。つまりフェイクだ。例えば、ドラマや映画の本質は、決して「普遍性」に辿り着けたかどうかではない。「本質」という、言語に支配されていない、核心中の核心(以下、Kernel:カーネルと呼ぶ)に届いているか、いないかなのだ。カーネル。そこに本質はいる。そして、世界どころか、宇宙の中心で叫んでいる。「おーい、僕はここにいるぞ」と。
長くなりそうなので、スフィンクスではないが、問いを出したい。ただし、これは頓知でも、ましてや心理テストなんかではない。僕の、あなたの本質を見る事が出来る究極のクエスチョンだ。正解はない。ので、間違いもない。ので、罰ゲームもない。だた、あなたが曝け出される。本質的に。
問い。
あなたは今、温泉宿に来ている。豪華にも天然掛け流しだ。さて、脱衣場に入ってみると、9つのボックスが、なぜだか教会のような神々しさでたたずんでいた。9つのうち、鍵のかかる、つまりロッカーは4つだけ。あとは、身も蓋もなくオープンに脱いだ衣類をただ入れる脱衣カゴが置かれているスペースになっている。
さて、先ず最初の選択を迫られる。生まれた時の姿になるのだ。おっと、いけない、iPhoneまで持って来てしまった。いや、これは無視してもらっていい。あなたは、ロッカー派だろうか。それともオープンに脱いだものを脱衣カゴに突っ込む派だろうか。
脱衣カゴ派は離脱していただこう。あなたは「本質」には辿り着けない。つまり、この脱衣場という小さな宇宙の中では。という意味だが。
ロッカー派の皆さん。鍵のかかるロッカーは4つ。皆、同じ色であり、特に付加価値を感じる何ものもない。ただ、建て付け上の位置が違うだけだ。
と思ったその瞬間。決定的な違いを見つけてしまった。ロッカーの扉には、まったく主張していないのだが、つまり「歌って」いないのだが、ある個別のアルファベット一文字が木工用ボンドか何かで貼付けられていた。次のレターである(関係はないが大文字だ)。
一番上の列の真ん中。"G".
二番目の列の下手。"B".
同じく上手。"R".
三番目の列(つまり一番下)の真ん中。"Y".
実際には、あなたのいる場所は、あの富良野、FURANOなのだが、全く関係はない。今のところは。一体、この英語のキャピタルレター(大文字)一つ、一つには何の意味があるのだろうか。そもそも、何の象徴なのだ。少なくとも、並び替えると何か意味のある単語になる訳ではない。
ちなみに、僕は「直感」で理解した。全ての文脈が一瞬で流れ込んで来た。
感動していたら、先客のニュージーランド人(こんな閑散期にNZから来るとはFURANOは凄い!)が湯船から上がってきた。"Hi!"と挨拶して(勿論、英語で。正確には僕の話すのは米語であるが、ちゃんと通じた)、一体この英語の文字は何の象徴だと思うか、と訊いてみた。
驚いた。
僕が「直感」で理解した同じ言葉を彼は、「そうなんじゃないの?」といかにも当たり前だと言わんばかりに、やおらドライヤーを使い始めた。
つまり、それぞれの英大文字、一つに対して正確にそれぞれ2つの「言葉」が紐付いていた。これは宇宙のように無限大であり、数学のように美しかった。
僕が「直感的」に理解し、それゆえに自分自身でもある衣服と虎の子のiPhone4S(au版)を預けて良しとジャッジしたのは、"B" だ。
僕が今信じている「神」と同じ顔をしていたからだ。
つまり、本質的に僕は"B"を選んだ。"B"以外の選択肢はなかった。確かに、一瞬迷ったが。でも、確信犯で"B"を選んだ。
僕は、まだ全裸でドライヤーを使っているNZ男のいる前で、ケラケラと笑い始めていた。
続きは、人間ドックの後に記そうと思う。
良い夢を。Team, の皆さん。
0 件のコメント:
コメントを投稿