2011年3月24日木曜日

弥生の別れ

なんでしょうか。予感。あるいは虫の知らせだったのでしょうか。

本当はきょう夕方の便で帰ることにしていました。でも、昨日の夜、なんだか帰ってはいけない気がして、ホテルをもう一泊とることにしました。誰かに呼ばれたのかもしれません。

でも、きょうは普段通りで。それなのに、仕事は予定通りに終わりそうで。だったら、やっぱり、ホテルをキャンセルして札幌に帰ろうかと。

そう思っていて、次の打ち合せがあった原宿駅のそばで、携帯が鳴りました。もう10年以上おつきあいのある女優さんからでした。いやな予感がしました。

彼女の所属事務所の社長さんが急逝したのです。ここ数年体調がすぐれず、どこかお悪いのは知ってはいましたが、あまりにも急でした。

彼、と書いてしまいますが、とは10年以上のおつきあいがあります。初めてお会いしたのは、1999年の冬、札幌でした。ですから、もう12年のおつきあいでした。東京と札幌と離れてはいますが、年に一度は必ずご挨拶しに伺っていました。僕のドラマの師とも言える方でした。

連絡をくれた女優さんは、その翌年の2000年に僕が初めて作ったドラマのヒロインを努めてくれた俳優さんです。NHKの今年下期の朝の連続テレビ小説の主役に抜擢されたばかりでした。一番喜んでくれたのは、きっと彼女を見いだした彼でしょう。そんなお祝いごとを見届けるように、彼は旅立ちました。

彼はカトリックの洗礼を受けていたそうです。洗礼名はヨゼフ。
今夜は都内の教会で「お通夜」がありました。山崎努さん。小林薫さん。田中裕子さん。鈴木京香さん。風吹ジュンさん、樋口可南子さん。彼がかかわった俳優さんたちが弔問に訪れていました。

主の御元に。

本当に多くのことを教わりました。
僕のドラマチームを育ててくれました。
かっこいい、大人の男でした。

本当にありがとうございました。心から感謝しています。
これからも、作り続けることで、僕は頂いたご恩に報いたいと思います。

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